自由診療と健保診療とでは何が違うのか?|交通事故で健保診療を受けるための基礎知識

交通事故の被害者の治療には、自由診療と健保診療があるのですが、この2者の違いはどこにあるのでしょうか。

自由診療と健保診療とでは治療内容の制限が変わる

まず自由診療ですが、これは医療行為の内容や方法に制限を加えない治療法ですから、当然のごとく診療報酬にも制限がありません。一方健保診療は健康保険を使う診療方法ですから、使用する薬剤は措置の方法には、その単価(点数)について制限があります。でも過去においては、健保報酬では十分な治療が施せないと言われていましたが、現在では保険対象になる治療が拡大されていますから、ほとんどの薬や治療方法が健保治療にも採用されるようになりました。したがって今では自由診療の治療の内容とほとんど変わらなくなっています。とは言え、今でも自由診療にこだわる病院がないわけではありません。理由は自由診療の方が診療報酬が高いため、病院の経営に役立つからです。

自由診療は健保診療よりも2.5倍ほど治療費が高くなる

今では自由診療と健保治療の治療内容がほとんど差がなくなったということについては上にも書きました。でもその治療費については依然として差は大きく、自由診療の治療費は自由診療の2~2.5倍もかかるといわれています。いったいどうしてこれだけ大きな差がつくのでしょうか。それは病院の診療報酬は医療行為を点数にして表し、その点数に単価をかけて報酬額を出す方法を採っているからです。この単価が自由診療と健保診療では大きく違うのです。その違いは健保診療が1点10円であるのに対して、自由診療は1点あたり20円から25円にもなるのです。したがって自由診療を受けた患者は、健保診療だと100万円ですむ治療費が200万~250万円にもなるのです。それだけでなく健保診療の場合だと患者の負担額は100万円の2~3割程度の20万~30万円の支払ですんでしまうのです。こうしたことがあっても、なお自由診療を使う人がいるのは、治療費は最終的には加害者側が払ってくれるという思いがあったり、また被害者自身の健康保険を使って交通事故の治療を受けることに抵抗があるからではないでしょうか。でも加害者側が自由診療の高い治療費を払えば、それだけ被害者に支払われる保険金が少なくなる可能性があることも覚えておいた方がいいでしょう。

治療費はいったん被害者が支払ったのち加害者に請求する

交通事故でいかに加害者側に過失があったとしても、病院での治療に対する費用の請求は被害者側にきます。したがって支払の義務は被害者側にあります。ですから請求された費用は、たとえ「加害者側が支払うべきだ」と思っていたとしても、被害者側がいったん病院に支払わなければいけません。その後、その領収書を元にして、加害者や保険会社に請求することになります。ここで問題になるのは、交通事故の怪我の治療はえてして治療費が高額になるという点です。もちろん健康保険は使えますが、なんらかの理由で自由診療になったとすれば、交通事故のケガの緊急治療でありがちな、集中治療室などでの治療を受けた場合は、たった一晩だけの治療でも200万~300万円という驚くほど高額な請求がくることも珍しくないのです。被害者としてはこれほど高額な治療費をおいそれと支払うことはできません。そのためには次のような方法をとることです。
いかに後で戻ってくるとは言え、被害者である患者にとって200万~300万円にも及ぶ高額な治療費を準備するのは大変です。したがって、被害者が加入している保険会社と交渉して、治療費を直接病院側に支払ってもらうことが必要になります。また加害者側の保険会社が支払ってくれることもあります。でもそうした場合ばかりとは限らず、いつまでも被害者側の過失を言い立てて、支払を渋る保険会社もあります。いずれにしても、支払金額が多いだけに、いざというときに困らないためにも、治療費の支払についてはよく確認しておくことが必要です。

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